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泉酒造の仙介と琥泉を飲んだことありますか

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僕が泉酒造の仙介に出会ったのは2011年に大塚のななみや(今は名前を変えています)で開かれた仙介の会です。この会がどのような仕組みで開かれたかはよく覚えていませんが、蔵からは杜氏の和気卓司(わきたくじ)と営業の永井正明さんが来られて、お酒のご紹介を受ていろいろなお酒を飲むことができました。その時のことはその時の内容は下記のブログを読んでください。 

http://syukoukai.cocolog-nifty.com/blog/2011/10/post-2418.html 

この度千駄木の稲毛屋仙介の会が開かれると地酒屋こだまさんから聞いて、久しぶりに飲んでみようと参加を申し込みました。稲毛屋の会は今流行りの蔵元をお呼びしての会が多いのですが、仙介はまだ東京では余り知られていないのに、今回はどういうわけか、この稲毛屋で行われました。行ってみてその理由がわかりました。稲毛屋で働いている日本酒ナビゲーターの小栗あさんが仙介のお酒が大好きで、企画したそうで、それをサポートしたのが児玉武也さんだということがわかりました。なるほどそういうわけだったのですね・・・

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左の方が店長の当間光浩さんでお隣の方が小栗あさんです。お二人とも学習院大学卒業のインテリさんですよ。知っていましたか? 

さて僕は稲毛屋の会には時々参加していますが、この会の良いところは一晩で非常にたくさんの種類のお酒が飲めるので、蔵の味を知るのにはとてもいいのですが、僕のようなブローガーにはとても取材しにくいお店です。それは飲むお酒の順番がお客好みで持ってきて飲むので、飲んでいるうちに飲んだかどうかもわからなくなること、お酒の説明がないままに飲むので、味とお酒の情報がつながらないこと、蔵元さんとお話をする時間が少ないことが挙げられます。 

今回も基本的には同じ状態でしたが、今回はワザワザ蔵元さんのところにいったり、お酒を納入している地酒屋こだまさんに聞きに行ったりしましたので、いつもより情報を得ることができましたので、ブログに書くことにしました。 

でもお酒の一つ一つの紹介を詳しくはしませんが、いただいたパンフレット情報だけは載せておきます。飲んだお酒をざっと見てください。仙介7種類、琥泉4種計11種類のお酒を飲んだはずです。 

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お酒の紹介は後にするとして、まずは蔵のお話と今回来ていただいた杜氏と営業の方を紹介します。 

泉酒造は神戸市の東灘区の大手の酒蔵の多い地区で、創業も260年前ととても古い老舗の蔵で震災前の生産高は3000石あったそうですが、平成7年の阪神・淡路大震災で蔵のほとんどを焼失する大被害を受け、蔵の再建を断念して親せき筋の香川県の蔵に委託生産を続けてきたそうです。 

蔵の娘さんだった泉藍(あい)さんは神戸芸術大学を出て、美術関係の仕事をしていましたが、両親の希望で平成16年に蔵に戻ってきて、若い人を中心に蔵の再建を目指し、平成19年にやっと再建できたそうです。そこから造り始めたお酒が仙介だそうで、これは蔵の再建を願っていた亡き祖父の泉仙介の名前を取ったのだそうです。 

お酒の生産量は当初は100石位でしたが、徐々に増えてきていて今年は300石強になるそうです。取締役の藍さんのお話によると、日本酒と言えば和食のイメージがありますが、それを超えて日常的に食べる家庭料理やイタリアンや焼き鳥などに合わせて飲めるお酒を目指しているそうで、蔵の再開から8年目を迎えてやっとその方向が見えてきたとのことです。 

ではそれをつくっている杜氏さんが和氣卓司(わきたつじ)さんを紹介します。昭和48年生まれ42歳で、丹波杜氏組合の所属していますが、なかなかの経験を持っておられます。 

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和氣さんは神戸市出身ですが、熊本工業大学の微生物関係の学科に入り、卒業後震災翌年の平成8年に灘にある蔵に入社したそうです。ここで12年間修業をした時に蔵が廃業することになり、自分の師匠の従兄がこの蔵の杜氏をしていたので、自分の弟子を行かせるからということで、この蔵に入ったそうです。蔵に入ったのが7年前の平成20年で、杜氏になったのが5年前の平成22年だそうです。蔵におられた丹波杜氏は高齢のためおやめになり、和氣さんが後を継いで現在に至っています。こだまの武さんの話ではユーモア一杯だけど頑固なの職人気質の人だそうです。

和氣さんが出した新しいブランドが、琥泉です。仙介は麹米が山田錦ですが、琥泉は麹米が五百万石で、掛米が一般米です。きっと値段をリーズナブルにして飲みやすい食中酒を狙ったものだと思いますが、琥珀色のお酒という意味で琥泉と名付けたそうです。どんなお酒かは後で紹介します。 

営業の永井正明さんは阪神・淡路大震災の1年前にこの蔵に入社され、廃業同然の時代を泉酒造とともに歩んできた、ベテラン営業マンです。震災後は大変ご苦労されたと思いますが、今のようになったことを一番喜んでいる人の一人でしょう。お歳は和氣さんの一つ上の43歳だそうです。 

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児玉さんに、この蔵との関連をお聞きしましたら、もともと友人からの紹介で震災後2年目に蔵を訪問して藍さんにお会いしたのが始まりだそうです。その後蔵が再開して、取引を始めた時には、まだ和氣さんはおられなかったそうです。震災直後からずっとおつきあいしているのは、さすが、児玉さんは見る目がありますね。児玉さんが育てたわけではないけど、暖かく見つめてきたことは間違いないです。

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では早速飲んだお酒を簡単に紹介します。

Imgp01531.仙介大吟醸 

山田錦35%精米の大吟醸で、搾ったままの生詰めを1回火入れしたものです。酵母は自社酵母ですが、7号系だそうです。飲んでみるとほどほどの香りと味のバランスが良く、僕の好な酒でした。これが1升5000円だそうですからお買い得ですが、でも本数が少ないそうです。 

2.仙介大吟醸無ろ過生原酒 

1番のお酒の生原酒で、非売品だそうです。口に含むと炭酸があるので、酸味を感じますが、いろいろな味を感じとれる楽しいお酒でした。時間を置いて飲むととてもバランスが良くなりました。 

Imgp01543.仙介純米大吟醸しぼりたて生原酒 

山田錦48%精米の純米大吟醸で、1番のお酒に比較すると後に雑味を感じるのは磨きの違いだと思います。でもフレッシュなのに味わい深さを感じるお酒でした。これが1升4000円を切って買えるのらいいのでは。 

4.仙介純米大吟醸おりがらみ生原酒 

3番のお酒に澱を絡めて瓶詰めした生原酒です。澱がらみになるとどうしても澱の味が強く出るので、僕は澱がらみよりは搾りたてのバランスの方が好きでした。

 

Imgp0157_25.仙介特別純米しぼりたて無ろ過生原酒 

麹米が山田錦65%精米、掛米が五百万石65%精米の純米酒です。適度な酸が効いて味わいもあり良いバランスのお酒だと思いました。このお酒がこの蔵のベースのお酒ではないかと思いました。 

6.仙介特別純米おりがらみ無ろ過生原酒 

全量山田錦65%精米の純米酒で、5番のお酒より香りが高く甘みを感じるお酒でした。香り系の酵母を使っているそうですが、何だったのでしょうか。5番のおお酒より1升200円ほど高い3240円だそうです。

 

Imgp01627.仙介特別純米ひやおろし 25BY 

冬絞ったお酒を1回火入れをしてタンクで貯蔵して秋に出したひやおろしをさらに1年熟成したお酒です。僕には香りも味も今までのお酒と別次元のお酒で合わなかったな。 

8.琥泉 純米吟醸無ろ過生原酒 

麹米を五百万石60%精米、掛米が兵庫県産の一般米を使った純米吟醸酒です。伸介のお酒とは違う素直であっさりした味わいですが、軽いわけではない中々よいバランスのお酒でした。1升3024円だそうですからいいと思いますよ。

 

Imgp01659.琥泉 純米無ろ過生原酒 

麹米が五百万石70%精米、掛米が一般米の純米酒で、搾ったお酒をそのまま瓶詰めし、-4度の冷蔵庫で貯蔵したお酒です。飲んだ印象はあまり残っていませので、コメントしません。 

10.琥泉 純米吟醸 夏の原酒 

8番のお酒とほぼ同じスペックですが、1回瓶燗火入れをしたものです。香が立ってきてすっと飲めるので、初心者にもいいお酒のように思えました。 

11.琥泉 純米酒 

このお酒は全く記憶にないので紹介はしません。 

以上で飲んだお酒の紹介は終わりますが、このブログを書いてみて、稲毛屋の会でのお酒の紹介はなかなか難しいことを改めて感じた次第です。でもお酒を楽しむにはいいお会ですからまたおじゃましますのでよろしく。

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